ストーカーリカバリーサポートの守屋です。
ここでは、そもそもストーカーとは一体どんな行動を指すのか、基本的な部分に立ち返ってお送りしたいと思います。
ストーカー規制法を元に、どんな行為をするとストーカーになるのか、具体例とともに見ていきましょう。
ストーカー規制法が生まれた背景
記憶に新しい方もいるかもしれませんが、1990年代までは日本ではつきまとい等のストーカーを規制する法律がありませんでした。
警察では民事不介入として取り合ってもらえなかったのです。
しかしストーカーによる桶川ストーカー殺人事件を皮切りに、ストーカー規制法が制定されました。
ストーカーの定義
ストーカーの定義は、同一の者(ストーカー被害者)に対して、つきまといなどを反復してすること。と定義されています。
またこの「つきまといなど」というのが、
恋愛感情やその他の好意、またそれが満たされなかったことに対する怨恨により相手や関係者にいずれかの行為をすること。となっています。
そして「いずれかの行為」については以下の8つに分類されています。
- つきまとい・待ち伏せ等
- 監視していると告げる行為
- 面会・交際の要求
- 乱暴な言動
- 無言電話・連続電話・メール
- 汚物等の送付
- 名誉を害する行為
- 性的羞恥心を害する行為
つきまとい・待ち伏せなど
尾行したりつきまとったり、または待ち伏せをするなども含みます。自宅や職場、学校などに押し掛ける行為もつきまといに該当します。
監視していると告げる行為
「いつも見ているからな」と監視していることを、電話やメール、直接告げる行為です。
現在の居場所や服装、誰と一緒にいるか、などを知らせる行為も、監視していると暗に告げる行為もここに含まれています。
また本人に直接告げるわけではなく、インターネットの掲示板、SNSなどに、ストーカー被害者の行動を、目に止まるような書き込みをするのもここに含みます。
よく猟奇的な人物をテーマにしたテレビドラマなどで、帰宅直後に「おかえりなさい」などのメールや電話をしてくる犯人を見かけたことがあるでしょう。これも「監視していると告げる行為」になります。
面会・交際の要求
拒否しているのにも関わらず面会や交際を要求することです。
直接の面会や交際だけでなく、プレゼントを受け取るように強要するのもここに含みます。
乱暴な言動
著しく粗野、乱暴な言動をすることで、大声で怒鳴りつける、家の前で車のクラクションを鳴らすなどの行動をすることです。
無言電話・連続電話・メールなど
拒否されているのに、無言電話や連続する電話、メールなどを送ることです。
これにはSNSのメッセージやFAXも含みます。またブログのコメント欄に執拗に書き込みを行うなどもここに該当します。
汚物などの送付
不快感を与える目的で、汚物や動物の死骸などを、自宅や学校、職場などに送り付ける行為を指します。
車や玄関先に汚物をつける、ばらまくなども同様です。
名誉を害する行為
名誉を侵害するような行為を取ることです。
誹謗中傷などを書いた手紙を投函したり、周囲に悪質なチラシなどをばらまく行為です。またインターネットへの誹謗中傷の書き込みもここに含まれています。
近年、軽い気持ちで書き込んだ芸能人への誹謗中傷が、開示請求などにより問題となるケースが多く発生しています。
ちなみにストーカー規制法とは少し外れますが、誹謗する内容の書き込みに対してリツイートやシェアをするだけでも「名誉棄損」に問われます。
性的羞恥心を害する行為
わいせつな写真などを送りつける、ネットに投稿する、といった行為が挙げられます。「恥ずかしい」と思わせるような目的で行われた行為であれば、わいせつに至らないものも含まれるとされています。
電話や手紙などで、辱めようとする行為も同様です。
ストーカーに対して毅然とした対応を
どんな行為がストーカーになるのか、を確認してみました。
もし「これってストーカーかも?」とお悩みの方がいらっしゃったら、照らし合わせて確認していただくといいかもしれません。
またどう判断していいのか分からないという微妙な行動などについては、ストーカーリカバリーサポートではお電話やメールでの相談も常時受け付けております。
悩むならまず一歩踏み出して、ご相談ください。誰かに話すことで気も楽になるでしょうし、ストーカー事案解決への糸口がつかめるかもしれません。