ストーカー被害に遭っていたら周囲にSOSを

ストーカーリカバリーサポートの守屋です。

もし貴方がストーカー被害に悩まされているならば、必ず周囲に「ストーカー被害に遭っている」と伝えてください。

実は簡単なようでこれができていない方が非常に多いのです。家族や恋人、友人などとにかく多くの人に、今自分がストーカー被害に遭っていることを知ってもらうようにしましょう。

なかなかこうしたストーカー被害に遭うケースは、被害者自身も負い目を感じてしまいます。そのため周囲に相談しにくい環境に置かれている方も多いかもしれません。

しかしそれではストーカーの思うツボなのです。警察に対応してもらうのが一番早いかもしれないのですが、それでも警察が24時間ストーカーから身を守ってくれるわけではありません。

ストーカーは一人のときを狙ってくる

ストーカー事件の多くは、一人のときを狙って接近を試みます。大きなショッピングモールなどの公衆の面前だったり、学校や職場などに直接押しかけてきたりするケースは少ないのです。(逆にこうしたところで無理に押しかけてくる場合は即警察案件です)

一人になりやすいのは自宅で家族が仕事に行っている、どこかに出かけた帰り道、バス停や駅から自宅までのルート上、買い物をしたお店から駐車場まで。

普段は誰かの目が届くところにいても、細切れの時間で一人になる時間は訪れます。「ちょっとだけなら大丈夫」という油断が、凄惨なストーカー事件へと発展してしまう可能性だってあるのです。

行動パターンの把握と待ち伏せ

ストーカーは貴方に会いたい、思いを伝えたい、一緒になりたい、という感情を持っています。また逆に相手にされなかったから憎い、殺してやりたい、など明確な悪意を持っているステージまで進んでしまっている場合も。

連絡が取れなくなったり、突然姿を消してしまうと、ストーカーはどうしても貴方に会いたいと行動を起こします。

それこそSNSや学校、職場、電話帳など片っ端から情報を集めて、あなたの行動パターンやよく訪れる場所などを把握しようとします。

そしてあなたの行動パターンが把握できれば、待ち伏せに最適な場所と時間を決めて動きます。

情報はどれだけガードしても、流出してしまう場合はあっさりと流出してしまうもので、下手をするとストーカーが探偵を雇ってまでも貴方の行方を突き止めにくるケースまであります。

ストーカーの歪んだ想いは、どこまでもあなたを追いかけ続けてくると思っておいてください。

ストーカー被害に遭っていると知っている場合/知らない場合

このようにストーカーが貴方に接触を試みようとしてくるとき、ストーカー被害に遭っているのを、周囲が知っている場合と知らない場合では、自身の安全度が大きく変わります。

それは一人になる時間が圧倒的に少なくなるからです。

例えば駅まで徒歩や自転車で移動している場合でも、ストーカー行為に遭っていると周囲が知れば、一緒に同行してくれる機会も増えます。

また共通の知人などの場合は、あえて接触をしないように遠ざけてくれるよう配慮してくれるでしょう。

特に周囲に言い出しにくい、相談しにくい案件が職場の同僚であるケースを考えてみましょう。

周囲がストーカー被害に遭っていると知らなければ、職場で普通に接触しなければいけないときもありますし、上司や先輩である場合は立場を利用して二人きりになろうとすることも考えられるでしょう。

さらに職場の人間関係が悪くなるのを恐れて、周囲に相談がしにくいため危険が及びやすくなってしまいます。

この場合、職場にストーカー被害に遭っていると伝えて対処を申し出ていればどうでしょう。きちんと対応してくれる会社ならば、その件に関して調査が入りますし、当事者に状況の確認などをまず行うでしょう。

そして必要であれば異動や配置転換などの手を打ってくれるケースもあります。また会社としてだけでなく、同僚などが一人にならないように一緒に帰宅してくれるなどの配慮をしてくれる場合も。

周囲にストーカー被害に遭っているのを伝えるのは、非常に話しにくく負い目を感じてしまいますが、貴方は何一つ悪くありません。

こうして周囲に伝えておくだけで、ストーカーからの被害を防ぎやすい環境が作られるので、ぜひ周囲に味方を作っておきましょう。

ストーカー被害を素人だけで解決しようとしないで

ここで少し話は脱線しますが、ストーカー被害を周囲に伝えるとたまに出てくるのが男気あふれる方。

「おれがなんとかしてやる!」と息巻いて、ストーカーを相手に説得を試みるケースが見られます。

こうしたストーカー被害の素人の介入は絶対にしてほしくないのです。それは間に入った人に「憎しみ」が向けられるケースが少なくないからです。

だからストーカー被害に遭っている方は

・誰からストーカーを受けているか

・なるべく帰宅時など一人の時間を作らないように同行して欲しい

・職場などの場合、異動などの配慮をして欲しい

・知られていない情報を渡さないで欲しい

この4点のみお願いしてみてください。

そして「危険があるから絶対に説得などはしないで欲しい」とも併せて伝えるようにしてください。

事実、ストーカー被害者の相談を受けていた男性が、ストーカーへ説得を試みようとしたところ殺人へと発展してしまった事件があります。周囲に味方を作るために被害を認知してもらうのは大切です。

しかし被害を解決してもらうのは友人、知人、同僚ではありません。セーフティネットとして、まだストーカーのステージが低い内にできる個人的な対処法だと認識しておくようにしてください。

自ら安全な状況を作るように行動を心がけて

なるべく一人にならない、家族や友人らとなるべく一緒にいるようにする、など自ら安全な状況を作るように心がけてください。

早めに警察が介入して警告などを出せるといいのですが、なかなか「警察」と聞くと踏み出せない方も多いのです。

その前段階として、周囲にストーカーから自らを守るためSOSを出してください。

ストーカーの被害や内容は異なります。警察に行ってもいいのかよくわからない、ストーカーから警察に言ったら危害を加えられそう、など心配がある方は、適切な対処法などのアドバイスをさせていただきます。

どうか遠慮なくご連絡をお願いします。