ストーカーリカバリーサポートの守屋です。
これまでストーカーは付きまといなどの中に、メールやSNSなどの項目は含まれていましたが、GPSを使ったものについては明記がされていませんでした。
法律の歯がゆいところで、書いていないことは規定されていないので、新しい技術なんかには対応できないのが現状です。
そこでGPSを使ったストーカー行為が増えているために、それに対応すべく法改正へ一歩前進した、と言えるニュースがありました。
GPSの無断取付等を規制対象に?
実はストーカーリカバリーサポートではあまり大々的にGPSを利用したストーカーについて触れてきませんでした。
その理由はストーカー加害者に対して情報を与えてしまう恐れがあるためです。しかし近年警察への相談件数はこのGPSを利用したものが非常に多くなっているそうで、やはり法律の穴をついた犯罪、ストーカー行為が増えているのが実情のようです。
そこで警察の検討会がGPSを無断で取り付ける行為についても規制の対象としようとする報告書が提出をされたんですよね。
誰でも簡単に使えるようになったGPS
ちょっと知識があれば、GPSは誰でも簡単に使えるようになりました。
なぜならAmazonや楽天などのインターネットサイトで気軽にGPS発信機が購入できてしまうこと。それをスマートフォンと連動させて、逐一場所を確認できる環境を作りあげるのがものすごく簡単になったことが挙げられます。
スマホアプリでもGPSを簡単に仕込めるように
アプリ名は控えますが、誰もが知るアプリケーションの標準的な機能を使って、パソコンから何時にどこに行ったのか、を確認できるような機能もあります。
ちょっとひと手間が必要になりますが、スマートフォンなどの機器操作が苦手な方であれば、上手いこと言いくるめてしまえば設定できる可能性も。
GPSは非常に便利なものですが、ストーカー行為に悪用すれば、ストーカーのお手軽で強力なツールともなりうるものです。
法改正されたらGPS発信機を付けたらどうなるか?
もし法改正がなされれば、GPS発信機で位置情報を取得することはもちろん、そうした機器を取り付けただけでも違法行為とすべきだ、とする報告書があがっています。
2020年の夏にGPSは「見張り」にならないと判例が
実は2020年の夏、日本でGPSの無断装着は見張りに当たらない、とする判決が出てしまっています。居場所が知りたいストーカーと、居場所をいつでも教えてくれるGPSの組み合わせは、まさに最高。
しかもストーカー規制法に引っ掛からない、といわばお墨付きが出てしまったようなものです。
メール等のメッセージが法改正によりつきまといにあたるとされ、次はGPSの規制に法の整備が向かっています。
法を犯していると自認しながらも、ストーカー行為を繰り返す加害者がいる一方で、法に触れることを恐れる加害者が一定数いるのも事実。ストーカーの小さな芽を摘み取ってくれるスクリーニングとしての役割を期待したいと思います。
少しでも早い施行が待たれます。