あけましておめでとうございます。
ストーカーリカバリーサポートの守屋です。
年が明けて、お正月はいかがお過ごしでしょうか。私はと言いますと、元旦からストーカー加害者から回復を図るために来阪していらっしゃった方のカウンセリングを対面で、そしてまた別の方を電話で、と忙しい日々を送らせていただいております。
今日はストーカー加害者が、ストーカー思考から回復を図るためのカウンセリングについてお話したいと思います。
カウンセリングとは?
カウンセリングとは、悩みを持つ人の相談に応じて、その悩みに対して指導や助言を行うことです。
ストーカー加害者に対するカウンセリングは、ストーカー加害者からの脱却を早める効果があります。
ストーカーは厳罰化や逮捕、警告だけでは治らないのです。ストーカー加害者に対してカウンセリングをする。これで加害者がストーカーから脱却できてこそ始めて、被害者が安心して生活できるようになるのです。そのためストーカーリカバリーサポートでもカウンセリングを積極的に行っています。
指導・助言は2~3割しか記憶に残らない
悩みを訴えて、それを我々のような専門家へカウンセリングを受けに来たとしましょう。そこで指導や助言を行いますが、ただ話を聞くだけでは、頭の中に2~3割り程度しか残っていないものなのです。
だからカウンセリングを受けて、その時は深く理解した気になっていたとしても、実はあまり効果が出ていない可能性もあるんです。
学生の頃、社会人になってから、様々な場面で体験していると思いますが、授業や仕事を話しで聞くだけではなかなか入ってきません。
ノートやメモを取り、そして繰り返し勉強、練習をして頭に定着させて、さらにそれを身に着けていきます。これって学校や社会では常識かと思います。
ストーカー加害者のカウンセリングについても、これと同じことが言えるのです。
話しを聞く、自分の中で聞いた話しを理解する、という作業は「インプット」と言われます。
カウンセリングの内容をまとめて他人に伝える
人から話しを聞くだけではなかなか記憶は頭に残りませんが、これをしっかりと脳に定着させる方法があります。
それは先程の話しを聞く、理解する、という「インプット」ではなく、聞いた話しをわかりやすく他人に伝える「アウトプット」という作業です。
我々が行ったカウンセリングの指導や助言を、まとめて他人に伝えるのです。これは実際に私が採用している方法で、私へレポートを提出させる場合もあれば、昨年末にはストーカー加害者同士で体験や気持ちを話し合うミーティングも行っています。
このようにインプットとアウトプットを繰り返していくと、7割以上が記憶に残ると言われていて、話しを聞くだけの「助言や指導」よりも大きなメリットがあると感じています。
実際の事例では、実際にカウンセリングを受けていただき、その内容を私宛にレポートを提出するように義務付け、学んでいきます。
インプットした内容を、人に伝えられるように自分で理解し、それを言語化していきます。
記憶に残れば実生活に活かせる
カウンセリングの内容がしっかりと残り、しかも相手に伝えなければいけないために、しっかりと自分の中の知識として蓄積ができるのです。
自分の中の知識として記憶に残りますから、ストーカー加害者として生活をしてきた方でも、ストーカー思考から脱却するための知識が残ります。
だからこそ実生活に活かして、もうストーカーをしない、ストーカーをしない一日を積み重ねていけます。
カウンセリングはストーカー思考から脱却するための、非常に大切な治療方法となるのです。こうした対面や電話でのカウンセリングを通じて、ストーカー加害者の方が、ストーカー思考から脱却できるようお手伝いをさせていただいています。
ミーティング方式のカウンセリング
対面や電話方式でのカウンセリングだけでなく、もう1つストーカー加害者同士でミーティング方式のカウンセリングも先日実施いたしました。
過去のストーカー行為をお互いに告白して、同じ視線から物事を見る、考えるというミーティング方式ならではのアプローチができるのが強みです。
わざわざミーティング方式を・・・と難色を示す方もいるかもしれませんが、実際にやってみると、新たな気づきが生まれるケースも多いのです。相手のケースを聞きながら、自分と重ねて、ときには一歩引いた目線で考えられるのです。
対面式のカウンセリングも効果的ですが、ストーカー加害者が自ら気づきを得る、という視点で考えるとミーティング方式のカウンセリングが大きな効果をもたらしてくれる場合も多くあります。
ストーカー思考からの脱却は地道な積み重ね
ストーカー思考から脱却するためには、「ストーカーをしない1日を積み重ねていく」という本当に地道な毎日の積み重ねです。
この1日1日を積み重ねていくには、自らの認知の歪みを知り、そしてカウンセリングでストーカー思考を変えていくしかありません。
なかなか進まない場合もあるでしょうし、地道かもしれませんが、ストーカー思考から完全に脱却して回復できると信じて、これからもストーカーリカバリーサポートの活動を邁進してまいります。
2020年も皆様どうぞよろしくお願いいたします。
ストーカー・リカバリー・サポート 守屋秀勝