ストーカー規制法の対象となる行為は?

ストーカー規制法はストーカーを取り締まる目的で制定された法律です。日本ではあるストーカー事件をきっかけにストーカーに関する法律が作られました。

尊い犠牲者をこれ以上出さないためで、本来ならば犠牲者が出る前にこのような法律ができるべきではありましたが、日本の場合はこのような現状で精一杯でしょう。

ストーカー規制法の対象となる行為を見ていきたいと思います。

ストーカーを規制する目的とは?(規制法第1条)

ストーカーに必要な規制を行うことで、被害者に危害が及ぶのを防ぐ目的があります。

また加害者に対してだけでなく、被害者にも必要な援助の措置も定められています。

ストーカー規制法では「つきまとい等」という言葉で定義されており、その行為を繰り返すストーカー加害者に対して警告をしたり、悪質な場合であれば逮捕をしたりすることができます。

つきまとい等

スマートフォンイメージ

恋愛感情や好意が満たされなかったことにより、恨みなどの感情を被害者やその家族、関係者に対して行う行動を「つきまとい等」と定義されています。

本人だけでなく、その家族などもつきまとい等の被害対象とされているのが特徴です。

一 つきまとい、待ち伏せなど、周囲をうろつく

尾行したり被害者が行きそうな場所や家、職場などの前で待ち伏せるなどストーカーの一番イメージしやすいものです。見張りや周囲をうろついたりすることももちろんこちらに該当します。

二 行動を監視していると告げる

被害者の行動を監視している、と直接告げるだけでなくメールやSNSなどを利用してもこの行為に該当してきます。また掲示板やSNSなどに同様のことを書き込む行為もNGです。

三 面会や交際を要求する

「会いたい」などの要求がこれに分類されます。ここには離婚した元配偶者に対する復縁要求や、分かれた恋人に対する復縁要求、面会要求も含まれます。

またプレゼントを受け取るように要求することもこちらに入ります。

四 著しく粗野、または乱暴な言動

馬事雑言はもちろんのこと、そのような内容をメールやメッセージを送りつける行為もこちらに該当してきます。さらには車のクラクションなどの騒音もここに該当してきます。

五 無言電話、メールの連続送信

無言電話やメールはもちろん、SNSのメッセージもこちらに含まれます。

メールや電話、メッセージ、ファックスなどは連続送信以外にも「あなたが拒否しているにも関わらず」という一文が入ります。

六 汚物などを送付

汚物や動物の死骸などを送りつける行為を指します。

七 名誉を傷つける行為

被害者を中傷する目的で行われるものです。直接本人に告げるだけでなく、周囲がそれを知ることができる状況へおくことも含まれます。例えば掲示板への書き込みや悪い噂の吹聴なども含まれます。

八 性的な羞恥心を侵害する

わいせつな写真や映像、言葉で恥ずかしめようとする行為です。

ストーカー規制法の対象となる行為を理解しておこう

ストーカーをもし受けてしまった場合、ストーカー規制法の対象となる行為をしっかりと理解しておくようにすると相談などもやりやすいでしょう。

また逆に「ストーカーだ!」と言われてしまっても、自分に心当たりがない場合でも、ここを振り返ってこれらの事項に抵触していないのかどうか確認をしてみてください。

ストーカー被害者、加害者ともに法律を知っておくことはマイナスにはなりません。