ストーカーは若い男女だけではない

ストーカーリカバリーサポートの守屋です。

ストーカー事件として世間を賑わせたニュースを見ると、どれも若い男性が加害者、若い女性が被害者となっているイメージが強いのではないでしょうか。

事実、20代から40代くらいの年齢の方が被害者であるケースがかなり多く見受けられます。

全体的に見れば少数ながら、それ以外の年齢の方もストーカー被害に合っているんです。なかなかニュースなどでは見かけることも少なく、意外に思われるかもしれませんがどんな年齢の方でもストーカー被害者となる可能性もあれば、逆にストーカーの加害者となってしまう可能性もあります。

ストーカーの年齢別の比率は?

画像は警察庁の資料から引用しています ※PDFが開きます

 

被害者、加害者ともに20代がほとんどではありますが、40代50代、はたまた60代とにもわずかながら認められています。

これが何を意味するのか、というと

「年だからストーカーには合う可能性はない」

と考えないほうがよろしいでしょう。

高齢を理由に相談に行けない人もいる

本当に切羽詰まって身の危険を感じている状況になるまで、警察やストーカー専門家への相談をしない人もいます。

そのなかに比較的年齢が高い人も混じっているように実感しています。やはりそういった方の中には、被害を実際に受けていても

「いい年をしたおじさん/おばさんだから・・・」という理由でなかなか相談に行けない、行きにくいのです。

こんな年にもなってストーカーをされていると相談に行ったとしても、笑われてしまうんじゃないか、自意識過剰だと言われるんじゃないか、と不安になってしまうのです。

結果的にその迷いが事態を深刻化させてしまう可能性もあります。

なるべく早めに手が打てれば、それだけ被害者/加害者ともに傷が浅くて済みますし、ストーカーに悩まされる期間も短くなります。

相談するのに迷ったら情報を整理してみよう

ストーカーを受けている気がする、と感じた場合、ハードルを高くしているのが「どう説明すればいいのかわからない」と言う部分でしょう。

(これはもちろんストーカー被害に合っている方が相談するときに共通の事項です。)

わからないから進めない、わからないから相談ができない、という悪循環です。自分の情報を整理すると相談にも行きやすくなりますし、具体的にあなたがどうしたいのかが見えてきます。

1.どんなことをされているのか

2.されていることに対して自分はどうなっているのか

3.ストーカーに対してどうしてほしいのか

この3つを考えてみましょう。

被害者の想定を50代女性(既婚)、加害者は50代男性(既婚)。職場の同僚と仮定してみましょう。

例えば相談に迷っているようなケースならば、ひんぱんにメールや電話などがきて、「愛してる」などと付きまとわれて困っている、といった状況が多いでしょうか。

どんなことをされているのか

つきまといや頻回のメール、ラインなどを受けている。

自分はどうなっているか

外を歩くのに恐怖を覚えて外出もままならなくなっている。小さな物音にも過敏になってしまった。仕事も現在休職中。

ストーカーに対してどうしてほしいか

二度とストーカーをしないように、ストーカー登録として、警察から警告をしてほしい。

 

いかがでしょうか。

これくらい情報がまとまっていれば、今の状況や自分の悩み、やって欲しいことがスムーズに相談できます。

この例では警察から警告を出して欲しいという要望ですが、ストーカーリカバリーサポートから警察に同行して欲しい、など依頼も受けております。

隠したい事実がある?

実は相談を受けていて、何か隠しているな、と感じることもあります。

多くは不倫関係など後ろめたい事実です。しかしストーカーからの被害に身の危険を感じたら、そこは覚悟を持って相談にしてほしいのです。

なにせ体裁や世間体、職場での立場など諸事情があるでしょうが、それ以上に命の危険が脅かされかねないからです。

何よりも大切なのは身の安全

少し話しが脱線しましたが、50代以上の方でもまず身の安全を第一に考えて欲しいと思います。

高い年齢を理由に、ストーカーを受けていることを恥じていると、どんどん時間が進んでしまい、取り返しのつかないケースになってしまうかもしれません。

また不倫などの隠したい事実があると、なかなか相談に行けなかった場合、もしかしたら家族に危険が及ぶかもしれません。

ストーカーは決して若い男女の問題だけではありません。ただそこの絶対数が多いだけです。そのため少しでも対策ができるよう、ある程度の年齢だって迷わず警察や専門家への相談をおすすめします。

警察を巻き込んで、事態を大きくしたくない場合は、まず我々のような専門家へ相談してワンクッション入れるのも1つの手です。(もちろん事態が緊急を要する、と考えられる場合は警察へ通報するケースもありますが)

あなたの年齢や事情など、相談しにくい内容だとしても、何も恥ずかしいことはありません。ストーカーはどんな年齢でも起こりうるんですから。