ストーカーは「自分を認めてもらいたい」承認欲求の塊

ストーカーとは、特定の人につきまとい等を続ける行為であり、被害者にとっては迷惑以外の何者でもありません。

しかもストーカーに対して「やめてくれ」と言っても通じる相手ではなく、ずいぶんと悩まされている方も多いはずです。

今日はそんなストーカー加害者の性質についてちょっと触れてみたいと思います。

ストーカーは他人に認めてもらいたい

ストーカーはとにかく他人に認めてもらいたい性質があります。仕事でもプライベートでも、認められると嬉しいものですが、ストーカーはその思いが人一倍強いのが特徴でしょう。

だからこそ社会ではストーカーに加害者になってしまう人は、仕事ができる、ごくごく一般常識を持った人、などという印象です。

認めてもらいたいから仕事もがんばりますし、常識的な人間でいるよう努めるんです。

認めてもらえないとどうなる?

ただここで認めてもらえないとどうなるでしょうか。

ストーカーには恋愛が絡んでくるケースが多い理由がここにあります。

いくらいい人であっても、いくら容姿が優れていても、願いが叶うとは限りません。
結婚相手がすでにいたり、特定の彼氏/彼女がいたりと、自分だけの力ではどうにもならないケースがでてきます。

もちろん好みなどもあるでしょうしね。

一度ストーカーが「この人が好きだ」「認めてもらいたい」と思ったらそのことで頭がいっぱいになるんです。

するとどうしても認めてもらえなかったその相手に対しても執着してしまうのです。それでも届かない思いは、いずれ「悲しい」という感情に変わります。

「悲しい」のにも関わらず「認めてもらいたい」

多くの人はここで、納得はできないまでも引き下がる人が多いでしょう。いつまでも好きだと言いながら、時間とともに傷が癒えていくというのが一般的な感覚かと思います。

「何をしてでも認めてもらいたい!」「どんな手を使ったって手に入れたい!」とは思わないでしょう。

しかしストーカーになってしまうい人は「認めてもらいたい」という思いが根底にあります。そこには相手の気持ちは考えられません。

話をすれば分かる、と異常なほど電話をかけ続けたり、メッセージを送り続けたりという行動も全てはこの承認欲求の強さによるものです。

拒否されたときに激しく憎悪の心が燃え上がる

悲しい感情から認めてもらおうと電話をしたりメールをしたり。はたまた直接コンタクトを取ろうと努力をしても、なおストーカー行為は拒否をされるでしょう。

被害者からすれば、どれだけ言っても伝わらない、得体のしれないものを見ているような感覚で、恐ろしくなります。

それは拒否をされて当然だと客観的に見れば思いますが、ストーカー加害者はそんなことには全く気付いていません。また気付いていてもそれを認めようとはしません。

そこで悲しい感情になりながらも拒否をされたときに、感情は一気に反転。「憎い」という攻撃的な感情が生まれてきます。

いわばポイズン、デンジャーの状態となってしまうのです。

承認欲求は人間の成長にとって必要だが

承認欲求は人間が成長していく上で、絶対に必要なもので、決して悪ではありません。ただストーカー加害者となってしまう人の場合、この承認欲求が強すぎる傾向にあるようです。

「認められたい」「人から尊敬されたい」という感情は上手くすれば自分を成長させる方向に向きますが、ストーカーの場合はこれがつきまといという方向に出てしまっているんですね。

承認欲求を認めつつも、ストーカーをやめさせる方法。これがなかなか難しく事態が深刻化する原因の1つでもあります。

ストーカー被害は10人いれば10人ともに対応が変わってきます。一般論だけではなかなか上手く事態を収束するのは難しいものです。

ストーカー被害にお悩みの方は、専門機関へのご相談を最初にされるのをおすすめします。もちろん私もそういったご相談をお受けしておりますので、お気軽にご連絡ください。