ストーカー加害者更生への取り組み

こんにちは、ストーカーリカバリーサポートの守屋です。

ストーカーの治療と聞くとカウンセリングが一般的に思い出されるのではないでしょうか。しかしカウンセリングだけではどうしても効果が薄いと常々感じている部分がありました。

そこで、ストーカーから復帰を目指す方で集まり、お互いの問題点と自らの問題点を照らし合わせて考察していくディスカッション形式の方法を取り入れています。

そこで問題点を話し合いながら、それぞれで考察。他の人のストーカー思考を知ることで、自らを振り返り、自分の回復につなげるために効果的だと感じています。

そしてその合同でのディスカッションが終わった後に、個別カウンセリングで自分の頭や心を整理していく、心情を吐き出す、そして治療に向けて歩きだしていく、という新たな試みを取り入れています。

ストーカー加害者更生プログラム

ストーカー加害者更生プログラムと銘打ち、今後ストーカー加害者の方と私のスケジュールを見ながら毎週土日どちらかで、このストーカー加害者更生プログラムを行っていきます。

スケジュールは?

このストーカー加害者更生プログラムのスケジュールは合計4時間で行っています。

お互いのディスカッションの場を設けて、自らの問題点と他の方の問題点を照らし合わせて考察していく時間を2時間。

その後2時間を個別カウンセリング、というタイムスケジュールとなります。

参加者は?

このストーカー加害者更生プログラムへの参加者は、ストーカーの加害者で更生を誓った方だけではありません。

ストーカー加害者だけでなく、被害者や被害者家族、その関係者の方などの一般参加も受け付けております。

ストーカーリカバリーサポートのHPはこちら

ストーカーリカバリーサポートのホームページから、メール問い合わせでその旨ご連絡ください。

開催地は?

まだこの更生プログラムがスタートしたところですが、これまでの実績では、大阪府羽曳野市民会館で開催されております。


メインの会場はおそらくこちらになることが増えると思います。

ただ他の地域でこのような取り組みをしているところは非常に少ないのではないでしょうか。

ストーカー加害者の更生支援などに興味のある方にも門戸を開放しております。

「合同でのカウンセリングは必要なのか?」

実際あるストーカー加害者の方から「合同でのカウンセリングをわざわざしなければならないのか?それは必要なのか?」と思っていた。

と言われたこともあります。

しかし実際に終わってみると、色々な気付きがあって本当に良かった、とおっっしゃっていただけました。

通常のカウンセリングでは、加害者とカウンセラーという1対1の状況です。しかし合同で行うことで、他の方がどう考えているのか、他のストーカーの心理やどんな考えに基づいて行動をしているのか、などを客観的に見られる点にメリットがあると考えています。

自分は冷静に見られなくても、他人なら一歩引いたところから冷静な目で見られるんです。

そこに大きな気付きが生まれるケースがあります。

自分本位の思考を持つストーカーに「相手の気持ちを考えて」と言ってもなかなか伝わりにくいのです。しかし自分以外のストーカーの思考を聞いていると自分とは切り離して考えられます。

すると「もしかして自分も一緒かもしれない」「この人の問題点はこうだ、自分と状況が似ているかもしれない」とハッと気付かされる瞬間が、個別のカウンセリングよりも多いと推察しています。

ストーカーは治療されない限り再犯を繰り返す

ストーカー被害者を追い詰め、さらには警察から接近禁止命令を出され、逮捕されてもなお、出所後にはストーカー行為を繰り返してしまう方がいます。

これはただ法律でストーカー行為を縛っている、警察の抑止力で止めている、ただこれだけであって、根本的な解決、治療がなされていないのが原因です。

ストーカー加害者の治療がされないまま、逮捕などをされたら加害者はどう感じるのでしょうか。本当に悔いて更生する方ばかりではありません。

「こんな目に遭わせやがって!」

と逆恨みして、つきまといやメールだけではなく、もっと重大な事件へと発展してしまう可能性があります。

これでは被害者、加害者ともにいい方向に進んでいるとはとても思えません。ストーカーは治療しなければならないのです。

ストーカーを更生する取り組みを大阪から!

「ストーカー」というものがニュースで取り上げられ、法律が改正され、昔よりも耳にする機会が増えてきました。

しかし「ストーカーは悪だ」「気持ち悪い」という認識だけが独り歩きしている気がしています。ストーカーになってしまう原因というものは人それぞれ違いますが、幼少期に受けたなんらかのトラウマや、コンプレックス、こういったものが起因するケースも少なくありません。逮捕や警察の抑止力だけでは根本の治療はできません。

今のストーカーの行動から思考を紐解いて、同じストーカー同士問題点を語り合う、というストーカー更生支援プログラム。これをストーカー対策の1つとして確立していきたいと思っています。

「わかっちゃいるけどやめられない」

こう考えているストーカー加害者の方、または被害者、その関係者の方、ストーカー更生支援プログラムへのご参加お待ちしています。